DA とボンボンサッカークラブ ~格差社会の育成問題
日本の第一種(小学生)サッカー人口 143,918人
アメリカの第一種 サッカー人口 役 2,000,000人
まず、アメリカでは子供のころにサッカーを近くのチームで秋にするというのがそもそも当たり前な感覚です。少年時代からシーズン制で各季節に違うスポーツをする習慣があります。そして、サッカーは安全なスポーツ誰でもできると認識されていて、ママからの人気が多いです。
U12, 早くてU9の世代から本格的なサッカークラブの活動がありますが、ほとんどの子供が複数のスポーツをするのが一般的な考えとなってます。
U15からは本格的にサッカーをする子供らが多くて、Jr. High school (日本では中学)の世代では部活はあったりなかったりでクラブチーム以外の選択がありません。
そして高校年代。アメリカの育成年代では日本と違ってクラブサッカーがメインな育成場所です。
アメリカの高校サッカーはシーズン制。3~5っヶ月の短い期間で行われます。他のシーズンになると他のスポーツを楽しむ生徒も多いです。サッカー選手の多くは陸上部の長距離部に属する選手も多いです。
アメリカのU18の状況
アメリカのクラブサッカーの多くのチームはMLSアメリカプロサッカーリーグの下部組織が多いですが、「町クラブ」もアメリカ最高峰のユースリーグのDevelopment Academy(DA) という全米リーグに所属してます。DAリーグは各地域ごとにリーグ戦を行い、最終的にトーナメント制を行い、全米チャンピオンを決めます。日本でいうとプレミアリーグと同じようなものです。
日本の強豪高校チームとJリーグの下部組織が競い合うリーグが、アメリカのDAリーグです。
ただし、アメリカの場合はクラブチームのみとなります。
クラブチームの無償化が進む
多くのMLSの下部組織は「無償化」になっています。下部組織のチームにスカウトされれば、金銭的な負担は一切ない環境になっています。遠征などの移動費やユニフォーム代なども要らず、安心してサッカーに打ち込める環境がここ数年前からアメリカにできてきました。クラブの方も「無償化」になりつつ、複数の「町クラブ」がDAリーグに参加しているチームのみは無償化にしています。MLSのクラブは年々サッカーの人気もあり, MLS自体が利益を出し、その利益をユース世代へ「投資」の形で育成を無償化し、トップレベルの選手を作り出すのが最終的の目的です。
高校生年代でのサッカークラブはお金持ちのため?
しかし、中にはDAリーグで「無償化」になってないチームも多く有り、アメリカサッカー界の中では問題になってきてます。DAのクラブチームの年間に掛かる金額は3000-60000ドル、日本円で30ー60万ほど。ユニフォーム、遠征代などを合わすと相当な金額となります。以前LA Galaxy に所属していた、Zalatan IbrahimovicもLAに住んでいた時、年間3,500ドル、日本円にすると35万を息子のサッカー費として払うことに疑問を抱えていました。
「無償化にしないからアメリカは弱いんだ!」
「サッカーはボンボンの白人スポーツだ!」
などと批判は多く、「サッカーを全ての人に!」という意見が多いのです。
実力社会かお金持ち社会?
多民族国家のアメリカは実力社会でもあります。
うまい選手は無差別に「無償化」のチームにスカウトされ、プロサッカー選手として育成されてゆきます。実力さえあれば、最高の環境でサッカーが出来るアメリカの今。しかし、これは限られた一部と言っていいでしょう。他に隠れた才能があったとしても発掘されていない選手が多いかもしれません。そして、DAでプレーしている選手はもちろんプロへの道を歩みます。しかし、プロになれる選手は限られている。そこで、プロに行けなかった選手がNCAAアメリカ大学のトップリーグへと進みます。このエリート選手の多くは無償で大学に進みます。運に恵まれない選手はますますチャンスを失い、サッカー選手として成功のする確率がなくなるのです。
MLSのユースクラブ^^^